天空の浄土を巡り、
県内最古の御仏を訪う旅。
県内最古の御仏を訪う旅。
2024年10月某日
爽やかな秋風に誘われ、旅心をくすぐられるこの季節。この機会に以前からやってみたかった月山のトレッキングに挑戦してみようかとおもう。天空を満喫したあとは、県内最古を裏テーマに巡ってみたい。
標高1400mの別天地。
草紅葉の弥陀ヶ原を周遊する。
海抜1984mの月山は、出羽三山の主峰でもある信仰の山だ。今なお修験道の修行場としての顔を持つ一方、トレッキングスポットとして、初級から上級まで様々なコースが用意されている。
およそ40分ほどかけて登ったところで八合目駐車場に到着。標高1400mから見晴らす山々の風景なかなかのもの。
この一帯にながらかに広がるのが「弥陀ヶ原」と呼ばれる湿原だ。木道に沿って巡るコースとなる。草紅葉の草原の中に大小様々の池(「池塘(ちとう)」)が点在する光景はなんとも言えず美しい。
15分ほど歩くと月山御田原参籠所(中ノ宮)に行き着く。小さなお社の傍らには狛犬ならぬ狛兎が鎮座。鳥居の奥には山頂にある本宮に続く道があるが、これはまた別のコースとなる。
トレッキングのシーズンは7月〜10月。シーズン中は鶴岡駅から路線バスも出ている。
■月山八合目 弥陀ヶ原(がっさんはちごうめ みだがはら)
●住所/山形県鶴岡市羽黒町川代
●駐車場/あり(月山八号目駐車場)
●営業期間/
・月山公園線(四合目~八合目)開通期間:例年6月下旬~10月下旬
・開山祭:例年7月1日
・月山神社本宮 開山期間:2024年7月1日(月)~9月15日(日)
※天候等の状況により変わる場合があります
●問合せ/羽黒町観光協会 0235-62-4727
●URL/羽黒町観光協会-月山弥陀ヶ原湿原
●駐車場/あり(月山八号目駐車場)
●営業期間/
・月山公園線(四合目~八合目)開通期間:例年6月下旬~10月下旬
・開山祭:例年7月1日
・月山神社本宮 開山期間:2024年7月1日(月)~9月15日(日)
※天候等の状況により変わる場合があります
●問合せ/羽黒町観光協会 0235-62-4727
●URL/羽黒町観光協会-月山弥陀ヶ原湿原
未来につなぐサムライシルクの心。
シルクミライ館。
シルクミライ館。
下山して宿に向かう途中、シルクミライ館に立ち寄る。ここは、以前訪れた国指定史「跡松ヶ岡開墾場(松ヶ岡クラフトパーク)」内の四番蚕室にあたる。鶴岡・庄内地域の絹産業の歴史を体感しながら学べる絹織物体験施設として2022年にリニューアルオープンした。
1Fにはシルク産業の歴史や、蚕を育てて繭から絹糸に、さらにそれを織り上げた絹織物を染め上げる工程までを紹介する展示コーナー。織り機を使って自分でコースター織ってみることができる体験コーナー。鶴岡の絹産業を映像で学ぶシアターがある。
2Fの研修室では市内⾼校⽣によるシルク関連の研究結果を紹介するほか、市内の織物⽂化に関する展⽰も。また、葉酸室も併設されており、実際に養蚕棚での蚕飼育も行われ、日々の成長の様子を見ることができる。
ショップコーナーも充実しており、洋服から小物まで現代の日常生活にさりげなく用いたい製品もずらり。
■シルクミライ館(松ヶ岡開墾場四番蚕室)(まつがおかかいこんじょう4ばんさんしつ)
●住所/山形県鶴岡市羽黒町松ヶ岡25
●駐車場/あり
●休館日/水曜日(休日の場合は翌平日)、年末年始(12/29〜1/3)
●駐車場/あり
●休館日/水曜日(休日の場合は翌平日)、年末年始(12/29〜1/3)
大きな窓辺で満喫する秋空の日本海。
いさごやで堪能する器の上の秋模様。
いさごやで堪能する器の上の秋模様。
定宿となっている「いさごや」だが、宿泊のたびに新鮮に感じるのは嬉しい驚きだ。今回は8階のエクセレントフロアーにある「凪」を利用させていだだいた。
ベッド付きの和洋室、窓がより大きくとられていてロケーションがいっそう際立つ。以前にも利用させていただいたがやはり良い。ミラー付きのデスクなど、女性には嬉しい仕様がさりげなく、
本日の夕食は本日は料亭の一室にて。お献立の銘は「神無月 秋深まりゆく」.器の上の秋模様は一目瞭然かと。見事。お供の地酒は「加藤嘉八酒造」のt区別純米酒「大山 十水(おおやま とみず)」。
山形県のブランド米「はえぬき」を使用。日本酒度−6,5〜7.5、酸度1.7と、数字の上ではかなりの甘口・濃厚だが、くちあたりはまろやか。くどさなどはあったくなく飲みやすく、どんなお料理にもあう感じだ。
米沢牛の握り、サラダには米沢牛のシンタマの味噌漬け、米沢牛ロースの石焼と、なにげに米沢牛三昧。ごはんは庄内産はえぬきの新米。味噌汁がわりの芋煮は、庄内風の味噌仕立て。
デザートは月山ワインマリネにシャインマスカットとナガノパープル・ラフランスのジェラートと最後まで山形らしさにこだわったメニューを堪能した。
ナイトタイムはプライベートスパで夜風を楽しんだ後にラウンジへ。庭園のライトアップが幻想的。
*ハイプライベートスパ『漣-REN』
スタンダードプラン 3,000円(税別)
プレミアムプラン 5,000円(税別)(バスローブ・シャンパン付)
各45分 チェックイン後順次予約受付
翌朝は大浴場「月水湯」に。滝見檜風呂・露天檜樽風呂・露天岩風呂をはしご。ちなみに時間帯によって日本海を一望する「吟水湯」とは男女入れ替えがあrので、両方入りたい場合は事前に要チェック。
朝のお食事会場はレストラン「茶寮月岡」。大きな窓から日本海が一望。爽やか!メニューは「神無月の朝」。ほっとする定番とッ分の季節感のほどよい調和。朝のごはんは庄内産つやひめの新米。夜と朝で違ったブランド米が食べられるのもちょっとした贅沢。
ところで、湯野浜海岸がサーフィン発祥の地だということをご存知だろうか?宿のすぐ近くに「波乗り発祥の地」の碑文と図があるので、ぜひ一見してほしい。
■游水亭 いさごや(ゆうすいてい いさごや)
●住所/山形県鶴岡市湯野浜1-8-7
●泉質/ナトリウム・カルシウムー塩化物温泉(含塩化土類食塩泉)
●駐車場/あり
●駐車場/あり
●問合せ/0235-75-2211
●URL/いさごや公式
●URL/いさごや公式
秋空に赤く染まるぼんぼりコキア。
庄内空港緩衝緑地のプロジェクト。
ぼんぼりのように丸く可愛らしい姿のコキアは秋になると茎まで真っ赤に紅葉する。庄内空港緩衝緑地のコキアの紅葉が秋の風物詩になっていると聞いて行ってみることに。緑地内のオートキャンプ場入り口に植えられたコキアはおよそ1000株。なかなかに壮観だ。
一年草のコキアは別名ホウキギ、またはホウキグサともいい、ホウキの材料になる。実際にほうきつくり体験のイベントも行われているそうだ。紅葉の終わったコキアを乾燥させて利用する。毎年の植樹には、地元の保育園児やボランティアも参加しているとか。
この庄内空港緩衝緑地は、庄内空港一帯を囲む緑地帯で、スポーツゾーン、キャンプゾーン、ヒーリングゾーンを含んだ多目的公園として整備・管理されている。飛行機の離着陸を間近に見られるということもあり、家族連れにもおすすめだ。
■庄内空港緩衝緑地(しょうないくうこうかんしょうりょくち)
●住所/山形県酒田市浜中粮畑306-7●駐車場/あり
●運営者/庄内園芸緑化株式会社(指定管理者)
●問合せ/0234-92-4570(庄内夕日の丘オートキャンプ場)
0234-92-4427 (庄内空港緩衝緑地パークセンター事務所)
●URL/ 庄内空港緩衝緑地 庄内夕日の丘オートキャンプ場
コキアガーデンプロジェクト
極上温泉とクセになる魅惑のラーメン。
やまぶし温泉 ゆぽか。
やまぶし温泉 ゆぽか。
次の目的地に向かう屠龍、「山伏ラーメン」の文字に惹かれて、日帰り温泉施設「温泉やまぶし温泉 ゆぽか」に。
大きく綺麗な施設で、大浴場や露天風呂のほか、ゆっくり過ごせる個室も充実。そこでレストランメニューもオーダーできるとのこと。家族風呂付きの貸切個室もあるともことなので、そちらを利用することに。
思いのほか豊富なメニューからチョイスしたのはもちろん「山伏ラーメン」(800円)。白濁したスープで濃厚系なのかと思いきや、臭みのない醤油ベースでまろやかなコクがありながら意外とあっさり。美味。人気でリピーターも多いらしいのも納得。
お部屋のお風呂は小さいながら蛇口から温泉がが出る仕様。無足透明で舐めてみるとほんのり苦い。湯上がり後もぽかぽかと温まるよいお湯であった。
■やまぶし温泉 ゆぽか(やまぶしおんせん ゆぽか)
●住所/鶴岡市羽黒町後田字谷地田188●駐車場/あり
●休館日/毎月第3木曜日
●利用時間/入浴 6:00~22:00(最終受付 21:20)
食堂<昼食>11:00~14:30
<夕食>金・土・日・祝/17:00~20:30(ラストオーダー20:00)
●利用料/入浴 大人450円、小学生220円
個室(2時間・入浴料別)1,200円〜
風呂付和室(2時間・入浴料別)1,600円
●泉質/ナトリウム・カルシウム塩化物泉
●問合せ/0235-62-4855
●URL/https://yupoka01.securesite.jp ( やまぶし温泉 ゆぽか 公式)
県内最古の即身仏がおわす不動山本明寺。
本明海上人の御心が今もなお世を照らす。
庄内地方には6躯の即身仏が現存してるが、もっとも古いのが「不動山 本明寺」に安置さている「本明海上人」だ。そんなわけで、ここには一度訪れてみたかった。
不動山本明寺は文禄元年(1592年)心月上人によって創建された。戦国時代の兵火により焼失したが、本明海上人が再興。庄内藩2代藩主の酒井忠当の眼病を治したことから酒井藩から庇護さるようになる、
本明海上人は延宝元年(1673年)に千日の五穀断をはじめ、天和3年(1683年)61歳で本明寺境内で土中入定。遺言により3年3ヵ月後に掘り起こすと即身仏になっていたと伝わる。
厳かな雰囲気の杉林の奥に入定の跡が今も残されている。本堂に安置されいる上人お御には思わず手を合わせたくなるなんともいえない静謐さがあった。
上人のお召し物は定期的に交換されるが、その衣を使ったお守り袋も置かれている。境内には不敵に行われる火渡りの残り木も。
吉祥天女が舞い降り護法神となる。
庄内三十三観音32番札所の太白山吉祥寺。
本明寺から「太白山 吉祥寺」までは車でおよそ15分。庄内三十三観音の第32番札所となっている曹洞宗のお寺だ。正平元年(1346)の創建とされ、曹洞宗としては圏内で一番古いのだとか。
拝観には事前予約が必要なため、今回は境内のみの拝見となる、吉祥寺の名の由来は、吉祥天女がこの地に姿を現し護法神となることを開祖の徹山旨廓禅師に告げたことによるとか。こじんまりとしながらも、明るく軽やかな心地よさが感じられた。
■太白山 吉祥寺(たいはくざん きちじょうじ)
●住所/山形県鶴岡市東岩本字内野388●駐車場/あり
●拝観時間/9:00〜16:00 ※事前に申し込み必要
●問合せ/0235-57-2712
●URL/山形県公式観光サイト
ただ一本残された天然の古木。
樹齢400年の勝治の大杉。
今回最後に訪れたのは、「勝地の大杉」と呼ばれている杉の巨木だ。樹齢400年、幹回り7.1m。市の天然記念物に指定されている。まだ若く細い木が周りを囲む杉木立ちの中、ひっそりと佇んでいる。
以前は他にもこのような天然杉が自生していたそうだが伐採され、いつしかこの木だけが残されたらしい。長い時をこの地で過ごしてきた杉の長老様に敬意をはらい、どうぞいつまでもお元気でと祈りながら帰路に着いた。
■勝地の大杉(かっちのおおすぎ)
●住所/鶴岡市板井川字勝地●駐車場/なし
●拝観時間/9:00〜16:00 ※事前に申し込み実用
●問合せ/0235-57-5670(鶴岡市教育委員会)
●URL/庄内ロケ地データベース