11月 酒田紀行 松山藩ゆかりの地と日和山公園界隈を巡る

庄内藩の支藩・松山藩ゆかりの地と
本間様のお膝元日和山公園界隈を巡る酒田紀行。

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2022年11月某日

 今回は久々の酒田市メインの旅を計画。初日は郊外の松山地区。翌日は市街地の日和山公園界隈と気分は二本立てだ。

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66本間家別館★DSC00354.JPG57本間家旧本館★DSC01710.JPG77日枝神社★DSC01633.JPG71光丘文庫★DSC01604@.jpg88日和山公園★DSC00160.JPG


きのこ杉が並ぶ由緒ある禅寺、
四季折々の庭園も美しい洞瀧山總光寺。

 今回のお目当てのひとつが、参道に約120本もの「きのこ杉」が並ぶ洞瀧山總光寺。南北朝時代の1384(弘和4・永徳4)年、、月庵良圓禅師が開山。伊勢守佐藤正信公が創建した曹洞宗の禅寺。

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 「きのこ杉」は、その名の通り、きのこのように樹形が整えられた杉。形も大きさも可愛らしいが、樹齢はなんと約400年にもなる古木だ。1615(元和元)年に26代儀春和尚が植樹、以来歴代の住職の手により大切に手入れされてきた。

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 1811(文化8)年に建立された山門を守る仁王像は、堂々とした体躯ながら、どことなく親しみのあるお顔立ちのお姿だ。庫裡に下げられている、全長215mの巨大な木魚もみどころのひとつ。梆(ほう)と呼ばれる曹洞宗独特の法具で、食事の合図に鳴らしていたそうだ。

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 本堂からは紅葉に色づく美しい庭園を眺めることができた。この『蓬莱園(ほうらいえん)は、国の名勝庭園にも指定されており、四季折々の趣を見せてくれるという。

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■洞瀧山總光寺(とうろうざん そうこうじ)
●住所/山形県酒田市総光寺沢8
●駐車場/あり
●開館時間/9:00〜16:00(12月〜3月中旬まで休館)
●休館日/12月1日〜3月中旬(お参り・御朱印は通常通り ※予約が望ましい)
●入館料/大人 400円 中学生以下 200円 未就学児 無料
●問合せ/0234-62-2170
●URL/http://www.sokoji-sakata.com(公式サイト)



庄内藩の支藩「松山藩」の面影を残す城下町。
堂々たる大手門が往時を伝える松山歴史公園。

 總光寺の近くに気になる公園を見つけたので立ち寄ってみた。松山城跡を整備した「松山歴史公園」だ。この一帯は松山地区と呼ばれるが、かつては庄内藩の支藩となる二万五千石の松山藩が置かれた場所で、まちづくりにもその名残が見られる。

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 松山城は1779(安永8)年、幕府の許可を得て初めて築かれた。大手門は一度落雷により消失したが、1792(寛永4)年に酒田の本間家の寄進により再建された。江戸期の城門としては山形県内では唯一のものとなる。
 
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 公園内には茶室「翠松庵」や郷土文化保存伝承施設「松山文化伝承館」などがある。今回は残念ながら、伝承館休館日のため見学はできなかったが、藩政時代の武具甲冑、歴代藩主の書画軸、郷土画家の作品などが収蔵されているとか。

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■松山歴史公園(まつやまれきしこうえん)
●住所/酒田市字新屋敷36-2
●駐車場/あり
●開館時間/9:00〜16:30
●休館日(松山文化伝承館)/月曜日
●入館料(松山文化伝承館)/大人 400円 高校生 280円 小中学生 120円 幼児以下無料
●問合せ/0234-62-2632(松山文化伝承館)
●URL/ http://matuyama-net.com/rekishikoen/(NPO法人まちづくりnet松山)



小春日和のいさごやの休日。
暖色に染まる海景色と美味三昧。

 松山歴史公園からまっすぐ「いさごや」へ。時間にして30分ほど。いつもの寛ぎの空間にほっとする。

18客室夕陽★DSC00741.jpg
17客室★DSC0069chil.jpg19湯野浜★DSC00241.JPG
その夕日を独り占めできるのがプライベートスパ「漣」だ。なんという贅沢な時間。

20貸切風呂★DSC00775.JPG
21貸切露天風呂夕陽人★DSC00894.jpg22貸切露天風呂夕陽横顔★DSC00974.jpg
貸切露天風呂「ハイプライベートSPA 漣」
●スタンダードプラン45分間/3,300円(税込)
●プレミアムプラン45分間/5,500円(税込)
※要予約

23ナイトラウンジ★DSC01291.jpg
 いつしか陽もすっかりおちてラウンジもナイト仕様に。


 今宵の宴は霜月の膳「霜降りる」。食前酒の巨峰酒にはじまり、前菜には庄内柿やあけびなど秋ならではの食材がふんだんに。お造りにはチカメキントキやカカミ鯛などの地魚。焼き魚は脂ののった黒ムツ。

24夕食離れ★DSC01058.JPG25★DSC01067.JPG26★DSC01088.JPG32★DSC01097.JPG
 客前料理は焼きズワイ蟹。ずっしり詰まった甘い身とあつあつとろとろのカニミソ。今回オーダーした地酒は大山純米吟醸。日本酒度は+1.5〜2.5。やや辛口ですっきりフルーティー。

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 山形牛はしゃぶしゃぶでペロリ。土瓶蒸しには小鯛・しいたけ・銀杏・鶏肉。だしが美味。ご飯は庄内産はえぬきの新米。
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 デザートはアーモンドミルクのブランマンジェに洋梨ソース、バニラアイス添え。いつもながら美味。美味。満足。

43ゆのはま100年キッチン★DSC01243.JPG42ゆのはま100年キッチン★DSC01235.JPG
 宿の方のお勧めで、隣「ゆのはま100年キッチン」へ。令和4年8月26日に新オープンした新スポット。なかなかおしゃれでいい感じだ。

 地区内の空き地を利用したシェアキッチンで、食事の供給を地域全体で合理化するという面白いコンセプト。今後の展開が楽しみだ。

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■ゆのはま100年キッチン
●住所/山形県鶴岡市湯野浜1-8-43
●駐車場/あり
●営業時間/ランチタイムメ 11:30 - 14:00(ラストオーダー14:00)
      カフェタイム 14:00 - 16:30(ラストオーダー16:00)
      ディナータイム 18:00 - 21:00 (ラストオーダー20:30)
      バータイム 21:00 - 23:00(ラストオーダー22:30)
●定休日/火曜日・水曜日
●問合せ/0235-35-0280
●URL/https://yunohama100.com/kitchen/

45ホテル前白砂★DSC01347.JPG46海★DSC00247.JPG
 翌朝も天気は良好。だが、風がやや強い。そろそろ日本海の波も荒くなってくる季節だ。そんな中、朝の散歩を楽しむ人影も。

48大浴場露天風呂★DSC01558.jpg47大浴場★DSC01584.jpg
 朝にいただいた「庭園風呂 月水の湯」では、コロナで閉鎖されてたミストサウナが復活。ほんのりとオレンジのアロマが香る。

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 朝食の献立は「霜月の朝」。ご飯は新米のつや姫。デザートにはシャインマスカット、ゴルビ、ピオーネといっ高級ブドウ三種。

53庭の花★DSC01500.jpg54売店のご当地アイス★DSC01488.jpg
 出立前のラウンジでいただいたのは、だだちゃ豆アイスと素朴なパッケージが素敵な田村牛乳アイスクリーム。これでスイッチを入れて酒田の市街地方面へ向かう。

■游水亭 いさごや(ゆうすいてい いさごや
●住所/山形県鶴岡市湯野浜1-8-7
●泉質/ナトリウム・カルシウムー塩化物温泉(含塩化土類食塩泉)
●駐車場/あり
●問合せ/0235-75-2211
●URL/http://www.isagoya.com/(公式)



日本一の大地主とうたわれた本間家。
武家造りと商家造りが一体となった本間家旧本邸。

 かつて日本一の大地と言われ、その繁栄ぶりは「本間様には及びもせぬが、せめてなりたや殿様に」と歌われた本間家。1689(元禄2)年に越後から移住した初代原光が新潟屋を開業、三代目光丘が千石船の商いの他、地域事業にも関わりこの地で信用と財を成した。酒田では今もその偉業の名声と名残が色濃く残る。

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 本間家旧本邸は1768(明和5)年に三代目光丘が建造した二千石格式の長屋門構えの武家屋敷だ。本間家から庄内藩主酒井家に献上されたが、のちに酒井家から拝領、本間家代々の本邸として使用された。桟瓦葺平屋書院造りで、武家造りと商家造りが一体となっている建築様式は全国的にも珍しいのだとか。

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 邸内は撮影禁止のため、外観のみの画像となるが、そのしつらいはさすがといった風格。よくぞ1976(昭和51)年の酒田大火から免れて残ってくれたと感謝すらする思いだ。

■本間家旧本館(ほんまけきゅうほんかん)
●住所/山形県酒田市二番町12-13
●駐車場/あり
●開邸時間/3月~10月:9:30~16:30
                11月~2月:9:30~16:00
●休館日/12月中旬〜1月下旬 展示替え日(不定期)
●入館料/大人 900円 中・高生 300円 小学生 200円
●問合せ/0234-22-3562
●URL/http://hommake.sakura.ne.jp(公式サイト)



本間家旧本邸の向かいに位置する別館「御店」。
商人としての本間家の顔を今に伝える。

 本邸の道路を挟んだ向かい側に位置するのが別館 お店(おたな)。初代原光が「新潟屋」を開業して以来、代々商いを営んだ場所だという。広大な畳敷きの店舗に当時の商売道具や資料などがずらりと並び、商人としての本間家の商いぶりを垣間見ることができる。
 
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 また、酒田は火事が多く、それに備えて本間家が用意した消火道具も展示され、商人として稼いだ利を地域に還元しながら歩んできた様子も紹介されている。歴史的資料や庄内の文化を伝える品々の展示のほか、売店も設けられており、お買い物スポットとしても楽しめる。

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■本間家旧本邸別館 お店(ほんまけきゅうほんていぺっかん おたな)
●住所/ 山形県酒田市本町1丁目2-55
●駐車場/あり
●営業時間/3月~10月:9:30~16:30
                11月~2月:9:30~16:00
●休館日/不定期
●入城料/無料
●問合せ/0234-23-0809
●URL/http://hommake.sakura.ne.jp(公式サイト)


庄内浜の鮮魚が揃う、さかた海鮮市場。
併設「海鮮どんやとびしま」で新鮮美味な丼を堪能。
 
 庄内浜の海の幸を求めて「さかた海鮮市場」に。酒田港のすぐそばという立地。1Fフロアには庄内浜産の地魚を中心に、プロが目利きしたワンランク上の新鮮なお魚たちがいっぱい。調理方法も教えてくれる。

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 本日のランチはこの2Fにある「食事処 海鮮どんやとびしま」で。酒田港が目の前に広がる窓辺のカウンター席をゲット。湾路に行き交う船を見ながらのお食事だ。「海鮮どんや」という名前の通り、どれもこれも美味しそうな海鮮の丼がラインナップされていて、メニュー選びに迷ってしまう。

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 さんざん目移りしたあげく、「極・海鮮丼」(1380円)と「海老天丼」(1280円)に決定。一見するとすごいボリュームだが、問題なくペロリと完食。もちろんお味はいうまでもなし。

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■さかた海鮮市場(さかたかいせんいちば)
●住所/山形県酒田市船場町2丁目5-10
●駐車場/あり
●営業時間/(1F 菅原鮮魚 さかた海鮮市場本舗)8:00~18:00
                    (2F 食事処 海鮮どんやとびしま)
                    【朝の部】7:00~9:00【午後の部】11:00~18:00 ※2月は全日17:00閉店
●問合せ/0234-23-5522(菅原鮮魚さかた海鮮市場本舗)
0234-26-6111(食事処 海鮮どんやとびしま)
●URL/https://www.kaisen-ichiba.net(公式サイト)



かつて北前船で栄えた酒田。
明神さんとして親しまれた海運の守り神、皇大神社。
 
 さかた海鮮市場海鮮から車で5分ほど。日本海を望む小高い場所にある日和山公園。この界隈には見所スポットがたくさんある。いったん公園の駐車場に車を停めて、徒歩で散策することに。

 皇大神社は、公園の南東側に隣接する静かな佇まいのお社だ。酒田はかつて北前船の寄港地として栄えた。船の船頭や荷主たちは、航海の安全を祈願するため、天照大神をまつる皇大神社、その境内に建てられた金刀比羅神社を必ずお参りしたという。

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 地元の人たちからは、この二社をあわせて「明神さん」として親しまれてきたが、北前船が役目を終えた後、徐々に寂れいつしか老朽化が進んでいった。

 その姿を憂いた地元の有志が資金を集い、10年ほど前にようやく修復されたのが今の皇大神社のだとか。境内には他にも小さな神社がいくつも祀られ、近くの町内の鎮守となっているそうだ。

■皇大神社(こうたいじんじゃ)
●住所/酒田市日吉町2
●駐車場/日和山公園駐車場利用



二体の即身佛をお奉りする湯殿山信仰の拠点。
弘法大師空海が開いたと伝わる砂高山海向寺。
  
 皇大神社から徒歩約5分。海向寺は、約1200年前に真言宗の開祖・弘法大師空海により開かれたと伝わる。江戸時代より出羽三山の湯殿山信仰の拠点となっていたが、住職は代々湯殿山法楽を伝承し、湯殿山行者の秘法の寺として知られる。

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 庄内地方に6体ある即身仏のうち、忠海上人、円明海上人の2体が安置されており、ガラス越しではあるが間近に拝観することができる。衆生済度の為に自ら仏となった尊いお心とお姿に思わず手を合わせずにはいられない。一つの寺に二体の即身仏をお奉りしているのは全国でもここのみ(撮影禁止)。

■砂高山 海向寺(しゃこうさん かいこうじ)
●住所/山形県酒田市日吉町2-7-12
●駐車場/あり
●拝観時間/4月〜10月:9:00~17:00
    11月〜3月:9:00~16:00
●休館日/火曜日 1月1日〜3日
●拝観料/大人 400円 高校生 300円 小・中学生 200円
●問合せ/0234-22-4264
●URL/https://kaikouji-sakata.jimdofree.com(公式サイト)



本間家の蔵書を集めた酒田の文化の殿堂。
酒田初の鉄筋コンクリート建造物、旧光丘文庫。
   
 旧光丘文庫は、1925(大正14)年に建てられた酒田初の鉄筋コンクリート建造物。間家の蔵書を中心に有志家による数万点の貴重な蔵書を集めて設立された。「光丘文庫」の名は、文庫を兼ねた寺院の建立を望んでいた本間家三代目の当主光丘(みつおか)に由来する。

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 左右に翼を張った社殿造りのユニークな外観と貴重な蔵書は全国の注目を集め、皇族をはじめ、学者、軍人、芸術家が多く来館したという。

 1982(昭和57)年までは市立図書館としても利用されてきたが、施設の老朽化にともない所蔵資料と文庫機能は移転され、現在は外観のみ見学可能となっている。

72光丘文庫★DSC01614.JPG73光丘文庫山王亭★DSC01623.JPG
 敷地の奥には、中国様式六角千鳥風建築の東屋「山王亭」がある。1984(昭和59)年に市民の募金によって建てられたのだとか。

■旧光丘文庫(きゅうこうきゅうぶんこ)
●住所/山形県酒田市日吉町2-7-12
●駐車場/日和山公園駐車場利用
●外観のみ見学可
●問合せ/0234-24-2996(酒田市立図書館)0234-21-8351(酒田市教育委員会)
●URL/https://sakata-kankou.com/spot/30128(酒田観光物産協会)
           https://shonai-yamagata.com/tourism-leisure/hikarigaokabunko/index.html(庄内コンシェルジュ)
           https://www.city.sakata.lg.jp/bunka/bunkazai/rekishibunkashisetsu/koukyuubunko.html(酒田市役所)



本間家が建立した社殿は細工も見事。
山王祭で賑わう日枝神社。
    
 日枝神社の創建年は不明だが、大己貴神、大山咋神、胸肩仲津姫神の三神を祀る。室町時代後期に酒田に遷座され産土神になったと伝えられる。

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 現在の社殿は、1784(天明4)年に本間光丘が建立。1894(明治27)年の震災で随神門が倒壊したが、本間光輝が再建し今に至る。門の下でかしわ手を打つと日光の鳴龍にもおとらない響きとも。

 また、本殿の「至勢通神」の額は東郷平八郎、鳥居の「日枝大神社」の額は西郷隆盛によるもので、ここも見ておきたいところ。

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 5月の例祭「山王祭」は1609(慶長14)年から続いており、1979(昭和54)年からは「酒田まつり」として酒田を代表するお祭りのひとつとなっている。神輿を中心とした渡御行列や傘鉾など約50台の山車行列で賑わう。

■日枝神社(ひえじんじゃ)
●住所/酒田市日吉町一丁目地内
●駐車場/日和山公園駐車場利用
●問合せ/0234-22-0274(日枝神社)0234-26-5809(酒田市役所 地域創生部 )
●URL/https://www.city.sakata.lg.jp/bunka/bunkazai/rekishibunkashisetsu/hiejinjya.html(酒田市役所)



大正期の医療建築の原形。
酒田市唯一の木造洋風建築、旧白崎医院。
    
 旧白崎医院は白亜の木造洋風建築。大正4年(1915年)着工、大正8年(1919年)に竣工した。当時の院長である白崎敬之助が設計し、酒田出身の名工小松友治郎が棟梁をつとめた。

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 酒田市で唯一の木造洋風建築であるのみならず、大正時代の木造洋風医院建築の原型がこれほど完全な形で保存されている例は他にはないそうだ。

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 一階は外科医院、二階は住居となっており、当時のままの様子を見学できる。酒田大火後、酒田市に寄贈され、1980(昭和55)年3月に現在地へ移転、市指定文化財として保存されている。

■旧白崎医院(きゅうしらさきいいん)
●住所/山形県酒田市南新町1-6-13
●駐車場/日和山公園駐車場利用
●開館時間/月・金・土・日曜日の9:00~16:30
●休館日/火・水・木曜日 12月~3月
●入場料/無料
●問合せ/0234-22-2416
●URL/https://sakata-kankou.com/spot/30111(酒田観光物産協会)
https://shonai-yamagata.com/detail/67/index.html(庄内コンシェルジュ)
https://www.city.sakata.lg.jp/bunka/bunkazai/bunkazaishisetsu/kyuu_shirasaki_iin.html(酒田市役所)



みなとまち酒田を体感する眺望。
日本最古の木造灯台がシンボルの日和山公園。
     
 公園周辺をぐるりと一周する形で日和山公園に戻ってきた。実はこの場所、日本の都市公園100選、日本の歴史公園100選、さらに日本の夕陽百選にも選ばれている。高台からの眺望は、酒田市街、酒田港、日本海、最上川、出羽三山を一望できて素晴らしい。

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 公園のシンボルとも言える西洋式の白い六角形の灯台は、日本最古の木造灯台と言われている。園内には、ほかにも1/2スケールで再現された北前船や、酒田を訪れた文人墨客を紹介した29基もの文学碑が点在する。

86日和山公園酒田の灯台★DSC00148.JPG87日和山公園★DSC00605.JPG
 今回の旅はこの気持ちの良い公園にて終了だが、全体に駆け足で巡った感がぬぐえない。いずれまたゆっくり訪れてみたい。それにしても庄内の旅は奥が深いといつもながらに思う次第だ。

■日和山公(ひよりやまこうえん)
●住所/酒田市本町二丁目2-45
●駐車場/あり
●問合せ/0234-26-5759(酒田市役所 地域創生部 交流観光課 観光戦略係)
●URL/https://www.city.sakata.lg.jp/sangyo/kanko/rejyashisetsu/hiyoriyamakouen.html(酒田市役所)
    https://shonai-yamagata.com/tourism-leisure/hiyoriyamakouen/index.html(庄内コンシェルジュ)


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